身体処理
タイトル:身体処理
ここは宇宙の果て・・辺境の惑星にあるのどかな村。
どこもかしこも縞々模様の宇宙人:ダダが住む平和な星。
今日もダダおじいちゃんにお話を聞かせてもらう時間が来ました。
小ダダ:ねぇ、ダダおじいちゃん。
ダダおじいちゃん:なんだい?
小ダダ:ウルトラマンレオってブラック指令のアジトに拉致されたことがあるって本当?
ダダおじいちゃん:よく勉強しているなぁ・・・本当だよ
小ダダ:ブラック指令ってすごいんだねぇ。他のウルトラ戦士は拉致されたことないでしょ?
ダダおじいちゃん:ブラック指令も凄いが、その部下のブニョっていう宇宙人が賢かったんだよ
小ダダ:拉致されたのに、助かっちゃったの???
ダダおじいちゃん:一度は死んでしまったんだけど、ウルトラキングの奇跡の力で復活したんだよ
小ダダ:ふ~ん。じゃあさぁ、もしもレオが死んだ場所がウルトラキングの力の届かない場所だったらどうなったの?
ダダおじいちゃん:そうだねぇ・・・今日はそれをお話しようか
小ダダ:わぁ~い
ダダおじいちゃん:あれは人質にとられた地球人の代わりにブニョにレオが拉致されたところから始まった・・・・
円盤生物:シルバーブルーメにMACステーションを壊滅され、レオ=おおとりげんと梅田とおるは病院でお世話になった美山家にお世話になっていた。
なおも地球への攻め手を緩めないブラック指令の放つ円盤生物を倒し続けていたレオだったが、今までの力押しではなくずる賢い敵が地球に迫っていた。
レオが美山家に居候していることを突き止めたブニョは、美山家の主:美山咲子を人質に取り、素直に捕まることをレオに強要した。
このままブニョの言うとおりに捕まったら最期だ・・・それだけは間違いなかった。
しかし、ここでブニョの申し出を断れば、いつもお世話になっている美山さんの命もない・・・これも間違いない事実であった。
この選択は迷う余地はなかったのだ・・・・そして、このことはブニョも十分にわかっていることだった。
おおとりげん:・・・・・・んっ!・・・・・
ブニョ:さすが、地球の守護神:ウルトラマンレオだなぁ・・・うけけけけけ・・・・・
一地球人を片手で人質に取り、残った腕で特製の縄を罠にかかった光の国の戦士の両腕に投げつけた。
投げられた縄は意思を持ったように差し出された両腕に巻きつき、きつく拘束していった。
目的のものが計画通りの状態で手に入り、必要なくなった人質を床に投げ捨て、レオを異空間へと拉致していった。
地球への未練を感じ、名残惜しそうに背後を見るも、そんな時間さえも与えてもらえずに外見からは想像も付かない力で捕獲した獲物を連行していった。
トオル達が遅れて乗り込んできた時にはレオ=おおとりげんの姿はそこにはなかった・・・。
そこに残されていたのは、気を失った人質と途中で途切れた緑色の足跡だけだった。
ブニョに連行され地球の守護神が連行された場所は光などはどこにもなく、陰気な空間であった。
外部との物理的な接触が遮断されているらしく、光の戦士であるウルトラマンレオの力を持ってしても何も感じ取ることが出来なかった。
そして、その絶望的な状態でついに宿敵が目の前に現れた・・・・。
ブラック指令:ブニョ・・・そいつは本当に宇宙人なのか?
ブニョ:レオですよっ
ブラック指令:どうしてわかる?
ブニョ:本当ですよっ
今までにてこずって来たウルトラマンレオが数日のうちにひ弱そうな部下の手で連行されてきたのだ。
本当に本物なのか?という思いの他に、自分が今までに打ち破ることが出来なかった敵をこんなやつごときに捕らえられたなんて!という認めたくない気持ちとが半々だったのだ。
そんな自分を疑う上司を信用させるために、ブニョは自らの触角をおおとりげんに触れさせて見せた。
ピコォォォン ピコォォォン
宇宙人かどうかを調べることが出来るブニョの触角が反応したのだ。
これを見たブラック指令は自分が倒せなかった敵をあっさりと捕まえてきたブニョへの悔しさよりも、ついに自分の宿敵を倒すことが出来る喜びに顔はこの上ない笑顔へと変わっていった。
ブニョ:ほら、ね?
ブラック指令:なぁるほど・・確かに宇宙人だ。ふっふっはっはっはっ
ブニョ:さぁ、ブラック指令!宇宙光線で作ったこのロープで縛っているうちに叩っ切ってくださいっ
ブラック指令:よぉぉぉぉし
ブニョ:ウルトラマンレオもこれでおしまいだなぁっ。地球もとうとうブラックスターのものだっ
ブラック指令:ウルトラマンレオ!死ねぇぇぇぇぇぇぇい!ブラァァァァァック!
おおとりげん:おりゃぁぁぁっ!
ブラック指令:やゃ!
ブニョ:あぁ~・・・あぁ~・・・
レオは危うく変身を遂げた。
だが、宇宙ロープで縛られたまま、巨大化はできない。
ブニョ:大丈夫、大丈夫ですよ!このロープはどんな力でも決して切れることはないのですよ
ブラック指令:よぉぉし!では、二人でやっつけてしまおう
ブニョ:やりましょう!やりましょう!レオを身体処理室へと連れて行きましょう!
両腕をねじって見ても、力を入れてみてもロープは全く切れる気配はなかった。
早くしないと事態がもっと悪くなってしまう・・・・本能がそう告げているが、打開策は全く見つからなかった。
そうこうしているうちにブラック指令とブニョにロープを引かれ、とうとう「身体処理室」へと連れ込まれてしまった。
周りを見回しても暗闇が続くだけで壁は見えなかった・・いや、壁なんかあるのかどうかもわからなかった。
自分が隔離されてしまった空間の大きさの把握さえも出来なかった。
サァァァァァァ・・・・・
床を這う白いガス・・・極低温のガスが床を埋め尽くしていた。
ブニョとブラック指令は全身を耐寒処理しており、寒さに苦しむことはなかった。
両腕を縛られ、力を封じられているレオには体にエネルギーを纏うこともできず、弱点である寒さに体は強張っていた。
そんな獲物が足を踏み入れた瞬間、まるで獲物に喰らいつく獣の様にレオの足から急激に体温を奪い出した。
レオの深紅の両足は即座に白く染まり、凍りつき始めていた。
直ぐにでも冷気の漂う場所から逃げ出したい!
しかし、自分をここまで追い込んだ敵はそんなに優しくはなかった。
ぐいぐいロープを引かれ、身体処理室と銘打たれた場所の奥へと連行されていった。
白く染まる部分が徐々に両足を駆け上がり、足の感覚も徐々になくなっていき、歩みも弱々しくなっていった。
ブニョ:うらうらっ!零下100度で冷凍だぁっ!
レオ:・・・くっ・・・
よろよろと歩くレオを力いっぱい殴り倒すブニョ。
これ以上、冷気に触れられたくない気持ちを見透かされたのか、床に這う様な姿勢を強要されてしまった。
予想通り、冷気が全身に噛み付き、体温を急激に奪い始めた。
パリパリッ・・・・キシキシッ・・・・
ブニョ:立てっおらっ! 立てっ、ほらっ! もう一つ!
全身を襲う冷気から逃れるために、ゆっくりと立ち上がろうとするレオを待ちきれないのか、無理やりに立ち上がらせて再び殴る。
蓄積していくダメージに動きが緩慢になるのを待つことが出来ずに無理やり立ち上がらせて再び殴る。
非力なブニョが自分よりも強い相手を好き放題に出来る貴重なチャンスを力一杯満喫しているようだった。
しかし、レオを巧妙に追い詰めたこの宇宙人はただ単に楽しみながら殴っているだけではないようだった・・・。
ガスッ・ベチャ・・・・
ドスッ・ダラァァ・・・
暴行を加えるたびにブニョの手、足から粘液が飛び散りレオにまとわり付いていたのだ。
まとわり付いた液体はレオの体にこびりつき、冷気が体温を奪うのを促進させていた。
拳のはいる顔や胸元、蹴りが入るわき腹や背中に液体は容赦なく乗り移り冷却していった。
ブニョ:はぁっ・・はっくっしょん!うぅ、寒い・・・うりゃぁぁ、うりゃぁぁ
レオ:・・・うぅっ・・・くっ・・・・
ブニョ:お前も長い間、ご苦労だったなぁっ!こんにゃろっ!・・・こんなもんでどうでしょうねぇ?
レオ:あぁ・・・うっ・・あぁっ・・・はっ・・・あぁ・・・
ブニョ:にゃはははははは・・・こにゃろっ!こにゃろっ!
レオ:あぁっ・・・・あぁっ・・・・
止むことのない攻撃にレオの体はあの輝く深紅の肉体から震えるみすぼらしい白い体へと変えられてしまった。
一番最初に冷気に晒された両足はすでに自分のものではないかのような感覚に支配され、ブニョの液体に覆われた上半身や顔も氷の層に覆い尽くされていた。
地球を守ってきた不屈の戦士は氷に包まれ、成す術なく処刑されつつあったのだ。
震える以外の行動が取れず、縛られた両腕を体の前に出し、床に膝を着き動きを止めたレオを無理やり立たせ、身体処理室の中央にある寝台へと横倒しにした。
屈んだ姿勢のまま硬直する体をブニョが体が割れないように伸ばし、意に反して寝台に仰向けで寝る姿勢を強制されてしまった。
自由にならない両腕を腹部の上に乗せ、行儀よく寝台に寝ているレオに許された行動は小刻みに震えることだけだった。

ブニョ:レオがコチン、コチンとはなっ!まぁぁ、安らかに眠りたまえっ!はぁ、はっくしょん!
さすがに長時間身体処理室にいたため、耐寒処理したブニョでも寒さが染み渡りくしゃみをしてしまった。
そのくしゃみの反動で人間の姿に化けていた変身が解け、本来の姿を晒してしまった。
ブニョ:ぶるるるっ・・・うふふふふふふふふふ・・・ふふふふふふふ・・・
ペタペタ・・・ペタペタ・・・
寝台に横たわる白い死刑囚を楽しそうに粘液に塗れた手のひらで触るブニョ。
あの美しかった赤い体は漏れなく白くなったため、今、レオの体で色がついているのは微かに光る瞳とエネルギーごと凍結しているカラータイマーの青だけだった。
レオの連れ込まれた「身体処理室」・・・この部屋の意味を思い知るのはここからだった。
シュルシュルシュル
レオ:・・・うっ・・・・(な、何を・・・・するんだ・・・)
ブラック指令:やれ、ブニョ!
ブニョの口から伸びる管は迷わずにレオの額にあるランプに接続された。
ランプを包み込み密着した。
エネルギーを奪い取るのかと思いきや、ブニョとブラック指令はエネルギーよりも重要なものを奪い取り始めたのだ。
ピカッ・・・・ビィィィィィィィ・・・・
レオ:・・・あぁっ・・・(まずい・・・・くそっ・・・・)
ブラック指令:よくやった、ブニョ!全てを晒し尽くすのだ!
ブニョが額のランプから吸いだしたのはエネルギーではなく、レオが今までに経験してきたもの・知識・記憶だった。
もちろん、その中には故郷の記憶、セブンから伝え聞いた光の国の話、宇宙を守る戦士達の情報などが含まれていた。
文字通り、全てが凍りついているレオにはどんなに抗おうにもブニョのメモリースキャンを防ぐ手段は何もなかった。
身体処理室の虚空に映し出されたレオの頭の中・・・ブラック指令はその全てを漏れなく記憶し宇宙掌握の作戦に役立てようと企んでいた。
もちろん、ウルトラキングから授かったレオブレスレットの秘密も暴かれてしまったのだ。
記憶を奪われるだけではなかった・・・。
レオ:・・・?!・・・はっ・・・あぁっ・・(な、なんだこれは・・・)
ブニョ:記憶をくれたお礼だ・・・味わうといい・・・ふっふっふっ・・・
ランプに接続された管を通りブニョに移動する光とは別に、暗く紫色の光が管を通りレオの額に降りていった。
その紫色の光はレオの額に降りると額全体に広がり浸透していった。
その時、レオに見せられていたのは正義の戦士としては屈辱的な映像だった。
幾多の敵から攻撃を受けるたびに快楽を感じる自分。
粘着液を浴びせられて自ら体を揉み解し喘ぐ自分。
敵に首を絞められ息を詰め、瀕死の状態にさえも気持ちよさを感じている自分。
そして、今現在、自分が置かれている状態・・・体を冷凍され、好き放題に体をいじられていることに感じている自分。
そんな記憶を植え込まれていたのだ。
いくら否定しようとも、昔からあった記憶として頭が認識しており、次々にブニョの作った擬似記憶が証拠として再生されて否定できなくなっていくのだった。
シュルルルルル・・・・
シュルシュルシュル・・・ピタッ!
次にブニョが狙ったのはレオの体に消費することなく残された膨大なエネルギーだったのだ。
額のランプに接続されていた管を外し、カラータイマーに再接続しエネルギーを奪い始めたのだ。
グイグイ、エネルギーを奪い取るブニョ。
やはり奪い取るだけではなく、管を通りブニョに移動する輝く光とは別に、レオに戻される漆黒のエネルギーがあった。
ブラック指令が円盤生物に与える暗黒のエネルギーを光のエネルギーと交換する形でレオの体に満たしていった。
レオ:・・んっ・・・はっ・・・(くそっ・・・頭がおかしくなりそうだ・・・・?!・・・・)
ブニョ:どうだ?レオ・・・体が火照ってきただろう?ふっふっふっ・・・ほら、もっと卑猥なイメージを浮かべろ・・・氷が解けて動けるぞ!
ブラック指令:意地悪を言うな、ブニョよ。正義の戦士であるレオがそんなことできるわけないだろう。はっはっはっ・・・
レオ:・・・あぁっ・・・・くっ・・・(くそっ・・体が溶けそうだ・・・・くそっ・・・)
フワァァァァァァ・・・・シュゥゥゥゥゥゥ・・・
ブラック指令:レオよ、無駄に快楽を感じない方がいいぞ!お前の体に秘められた力は快楽に合わせて漏れ出し、私達がいただく仕組みになっておる
ブニョ:お前に快楽の制御など出来るかな?ふっふっふっふっ・・
レオ:・・・はっ・・・あぁっ・・・(だ、ダメだ・・火照りを止められない・・・・ち、力が・・抜けていく・・・)
ブラック指令の言葉の通り、レオの体全体からあふれ出す光は一直線にブラック指令の手平に集まり始めた。
光の抜け出した場所では体の火照りにより表面を覆う氷を解かし元の深紅の皮膚を晒していた・・しかし、即座に冷気に体温を奪われ、再び白く封印されてしまうのであった。
このやりとりを体の随所で繰り返し、レオの体からは力は根こそぎ奪われ、ブラック指令の手のひらにはエネルギーが高密度に集まっていた。
レオ:・・・・・・(も、もう・・・だめだ・・・・お、終わりだ・・・・)
ブニョ:ふっふっふっ・・・仕上げだぁ・・・・レオぉ
ブラック指令:残りの処理はまかせたぞ、私は最終段階の準備を外でしておる、ブニョよ
ブニョ:お任せください・・・ご期待の状態に仕上げたいと思います
レオ:・・・・・・(これ以上、一体、何を・・・・・・)
ブラック指令はレオの力、記憶、エネルギーを手にして身体処理室を後にした。
全てを搾取されたレオにはブニョの言った「ご期待の状態」というのが想像出来なかった・・これ以上奪われるものは命しかない・・・。
ここで終われる・・・そう確信していた。
ペタペタ・・・ペタペタ・・・・
ブニョは粘り気のある青銅色の液体を手に纏わせて凍りついたレオの体を撫で回し始めた。
妖しい手つきで触れられた部分には粘液がこびりつき、永久に流れ落ちないのではないか?とさえ思われる速度でレオの体を包み込み床へと流れ落ちた。
両足の先から徐々に徐々に頭部に向かって粘液を纏わせていった。
ダラッ・・・ダラダラッ・・・・
流れ落ちはするものの、表面には分厚い液体の層が残り体を怪しげに汚していった。
レオ:・・あぁっ・・・うっ・・・・(な、なんだこれは・・・・・・も、もう・・・・・助け・・・て・・・)
ブニョ:ふっふっふっ・・・ここでフィニッシュだぁっ
顔を残し、全てが青銅色に汚し尽くされたレオ。
体から流れ落ちる粘液は寝台をつたい、床へと滴り落ちた。
ブニョの手は最期とばかりにレオの顔へと伸びた。
レオの顔をも例外なく青銅色の粘液に包み込まれ、これをもって全身漏れなく粘液を塗りこまれたこととなった。
粘液は極低温の中でも固まることもなく、乾くこともなく獲物を包み続けていた。
そして、レオの凍りついた口の辺りを押さえ、力を込めて完全解凍した
ブニョ:じゃあなぁっ、レオ・・・もう会うことはないだろう・・・
レオ:・・くそっ・・動けない・・・・?!・・・ぐっ・・ぐわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・
レオの叫び声に振り向きもせずに身体処理室を出て行くブニョ。
空間の歪みを通りブラックスターの通常空間に戻ったところでブラック指令へと処理の終了を告げた。
ブラック指令:終わったのだな?ブニョよ
ブニョ:はい、完全な状態です、ブラック指令。お望みの状態に仕上がりました。
ブラック指令:そうか、ご苦労!では、空間を閉じるぞ!
ビリビリビリビリ・・・ギュルギュルギュルギュル・・・シュルルルルル・・・・・
カラン・・コロン・・・・
ブラック指令の両手から放たれた力に反応し、レオを残した空間は激しく歪み凝縮していった。
そして、渦巻きどんどん小さくなるその空間は瞬く間に小さなガラス球サイズに圧縮されてしまった。
床に転がったそのオーブを拾い上げ、常に持ち歩いているステッキの先に取り付けた。
そのオーブからはレオの叫び声、喘ぎ声が代わる代わる聞こえてきた・・・ブラック指令の顔は常に笑顔になっていたという。
レオは何を仕掛けられたのか?
それはとても残酷なものだった。
ブニョが最後にレオの体を青銅色の粘液で包み込んだのには2つの目的があった。
1つは、レオの折れかかっている正義の心を再生させて未来永劫、挫けることのない精神状態まで強制的に押し上げたのだ。
もう1つは、頭に植え付けられた卑猥な記憶とカラータイマーから注がれた暗黒のエネルギーで強制的に快楽に溺れる状態を強化させたのだ。
この2つの罠によりレオは時間と共に強化される地獄に堕とされたのだ。
否定できない記憶から快楽に溺れていく・・・気持ちよさを感じて体の中の毒素を強化する。
そして、快楽に負けたことに敗北感を感じ、強制的に維持させられている正義の心が自分を許さずに劣等感を感じる。
発生した劣等感にプラスしてさらなる卑猥な記憶で快楽の深みに嵌っていく・・・・終わることのない負の連鎖に組み込まれてしまったのだ・・・。
宇宙に進出したブラックスターの指揮官:ブラック指令のステッキからは止むことのないレオの声が響いていたという・・・。
ダダおじいちゃん:どうだい?
小ダダ:ブニョってすごいんだねぇ、おじいちゃん
ダダおじいちゃん:おじいちゃんと肩を並べる知将だったのかもしらないなぁ
小ダダ:僕もなれる?おじいちゃんとかブニョみたいな凄い宇宙人に
ダダおじいちゃん:なれるさ、おじいちゃんなんかよりもっと凄いダダの戦士になれる!
小ダダ:本当?嬉しい!また、お話聞かせてね、おじいちゃん
ダダおじいちゃん:そうか、そうか・・また、聞きにおいで!
小ダダ:はぁ~い
これは平和なダダの村での空想のお話・・・そう、空想の
ここは宇宙の果て・・辺境の惑星にあるのどかな村。
どこもかしこも縞々模様の宇宙人:ダダが住む平和な星。
今日もダダおじいちゃんにお話を聞かせてもらう時間が来ました。
小ダダ:ねぇ、ダダおじいちゃん。
ダダおじいちゃん:なんだい?
小ダダ:ウルトラマンレオってブラック指令のアジトに拉致されたことがあるって本当?
ダダおじいちゃん:よく勉強しているなぁ・・・本当だよ
小ダダ:ブラック指令ってすごいんだねぇ。他のウルトラ戦士は拉致されたことないでしょ?
ダダおじいちゃん:ブラック指令も凄いが、その部下のブニョっていう宇宙人が賢かったんだよ
小ダダ:拉致されたのに、助かっちゃったの???
ダダおじいちゃん:一度は死んでしまったんだけど、ウルトラキングの奇跡の力で復活したんだよ
小ダダ:ふ~ん。じゃあさぁ、もしもレオが死んだ場所がウルトラキングの力の届かない場所だったらどうなったの?
ダダおじいちゃん:そうだねぇ・・・今日はそれをお話しようか
小ダダ:わぁ~い
ダダおじいちゃん:あれは人質にとられた地球人の代わりにブニョにレオが拉致されたところから始まった・・・・
円盤生物:シルバーブルーメにMACステーションを壊滅され、レオ=おおとりげんと梅田とおるは病院でお世話になった美山家にお世話になっていた。
なおも地球への攻め手を緩めないブラック指令の放つ円盤生物を倒し続けていたレオだったが、今までの力押しではなくずる賢い敵が地球に迫っていた。
レオが美山家に居候していることを突き止めたブニョは、美山家の主:美山咲子を人質に取り、素直に捕まることをレオに強要した。
このままブニョの言うとおりに捕まったら最期だ・・・それだけは間違いなかった。
しかし、ここでブニョの申し出を断れば、いつもお世話になっている美山さんの命もない・・・これも間違いない事実であった。
この選択は迷う余地はなかったのだ・・・・そして、このことはブニョも十分にわかっていることだった。
おおとりげん:・・・・・・んっ!・・・・・
ブニョ:さすが、地球の守護神:ウルトラマンレオだなぁ・・・うけけけけけ・・・・・
一地球人を片手で人質に取り、残った腕で特製の縄を罠にかかった光の国の戦士の両腕に投げつけた。
投げられた縄は意思を持ったように差し出された両腕に巻きつき、きつく拘束していった。
目的のものが計画通りの状態で手に入り、必要なくなった人質を床に投げ捨て、レオを異空間へと拉致していった。
地球への未練を感じ、名残惜しそうに背後を見るも、そんな時間さえも与えてもらえずに外見からは想像も付かない力で捕獲した獲物を連行していった。
トオル達が遅れて乗り込んできた時にはレオ=おおとりげんの姿はそこにはなかった・・・。
そこに残されていたのは、気を失った人質と途中で途切れた緑色の足跡だけだった。
ブニョに連行され地球の守護神が連行された場所は光などはどこにもなく、陰気な空間であった。
外部との物理的な接触が遮断されているらしく、光の戦士であるウルトラマンレオの力を持ってしても何も感じ取ることが出来なかった。
そして、その絶望的な状態でついに宿敵が目の前に現れた・・・・。
ブラック指令:ブニョ・・・そいつは本当に宇宙人なのか?
ブニョ:レオですよっ
ブラック指令:どうしてわかる?
ブニョ:本当ですよっ
今までにてこずって来たウルトラマンレオが数日のうちにひ弱そうな部下の手で連行されてきたのだ。
本当に本物なのか?という思いの他に、自分が今までに打ち破ることが出来なかった敵をこんなやつごときに捕らえられたなんて!という認めたくない気持ちとが半々だったのだ。
そんな自分を疑う上司を信用させるために、ブニョは自らの触角をおおとりげんに触れさせて見せた。
ピコォォォン ピコォォォン
宇宙人かどうかを調べることが出来るブニョの触角が反応したのだ。
これを見たブラック指令は自分が倒せなかった敵をあっさりと捕まえてきたブニョへの悔しさよりも、ついに自分の宿敵を倒すことが出来る喜びに顔はこの上ない笑顔へと変わっていった。
ブニョ:ほら、ね?
ブラック指令:なぁるほど・・確かに宇宙人だ。ふっふっはっはっはっ
ブニョ:さぁ、ブラック指令!宇宙光線で作ったこのロープで縛っているうちに叩っ切ってくださいっ
ブラック指令:よぉぉぉぉし
ブニョ:ウルトラマンレオもこれでおしまいだなぁっ。地球もとうとうブラックスターのものだっ
ブラック指令:ウルトラマンレオ!死ねぇぇぇぇぇぇぇい!ブラァァァァァック!
おおとりげん:おりゃぁぁぁっ!
ブラック指令:やゃ!
ブニョ:あぁ~・・・あぁ~・・・
レオは危うく変身を遂げた。
だが、宇宙ロープで縛られたまま、巨大化はできない。
ブニョ:大丈夫、大丈夫ですよ!このロープはどんな力でも決して切れることはないのですよ
ブラック指令:よぉぉし!では、二人でやっつけてしまおう
ブニョ:やりましょう!やりましょう!レオを身体処理室へと連れて行きましょう!
両腕をねじって見ても、力を入れてみてもロープは全く切れる気配はなかった。
早くしないと事態がもっと悪くなってしまう・・・・本能がそう告げているが、打開策は全く見つからなかった。
そうこうしているうちにブラック指令とブニョにロープを引かれ、とうとう「身体処理室」へと連れ込まれてしまった。
周りを見回しても暗闇が続くだけで壁は見えなかった・・いや、壁なんかあるのかどうかもわからなかった。
自分が隔離されてしまった空間の大きさの把握さえも出来なかった。
サァァァァァァ・・・・・
床を這う白いガス・・・極低温のガスが床を埋め尽くしていた。
ブニョとブラック指令は全身を耐寒処理しており、寒さに苦しむことはなかった。
両腕を縛られ、力を封じられているレオには体にエネルギーを纏うこともできず、弱点である寒さに体は強張っていた。
そんな獲物が足を踏み入れた瞬間、まるで獲物に喰らいつく獣の様にレオの足から急激に体温を奪い出した。
レオの深紅の両足は即座に白く染まり、凍りつき始めていた。
直ぐにでも冷気の漂う場所から逃げ出したい!
しかし、自分をここまで追い込んだ敵はそんなに優しくはなかった。
ぐいぐいロープを引かれ、身体処理室と銘打たれた場所の奥へと連行されていった。
白く染まる部分が徐々に両足を駆け上がり、足の感覚も徐々になくなっていき、歩みも弱々しくなっていった。
ブニョ:うらうらっ!零下100度で冷凍だぁっ!
レオ:・・・くっ・・・
よろよろと歩くレオを力いっぱい殴り倒すブニョ。
これ以上、冷気に触れられたくない気持ちを見透かされたのか、床に這う様な姿勢を強要されてしまった。
予想通り、冷気が全身に噛み付き、体温を急激に奪い始めた。
パリパリッ・・・・キシキシッ・・・・
ブニョ:立てっおらっ! 立てっ、ほらっ! もう一つ!
全身を襲う冷気から逃れるために、ゆっくりと立ち上がろうとするレオを待ちきれないのか、無理やりに立ち上がらせて再び殴る。
蓄積していくダメージに動きが緩慢になるのを待つことが出来ずに無理やり立ち上がらせて再び殴る。
非力なブニョが自分よりも強い相手を好き放題に出来る貴重なチャンスを力一杯満喫しているようだった。
しかし、レオを巧妙に追い詰めたこの宇宙人はただ単に楽しみながら殴っているだけではないようだった・・・。
ガスッ・ベチャ・・・・
ドスッ・ダラァァ・・・
暴行を加えるたびにブニョの手、足から粘液が飛び散りレオにまとわり付いていたのだ。
まとわり付いた液体はレオの体にこびりつき、冷気が体温を奪うのを促進させていた。
拳のはいる顔や胸元、蹴りが入るわき腹や背中に液体は容赦なく乗り移り冷却していった。
ブニョ:はぁっ・・はっくっしょん!うぅ、寒い・・・うりゃぁぁ、うりゃぁぁ
レオ:・・・うぅっ・・・くっ・・・・
ブニョ:お前も長い間、ご苦労だったなぁっ!こんにゃろっ!・・・こんなもんでどうでしょうねぇ?
レオ:あぁ・・・うっ・・あぁっ・・・はっ・・・あぁ・・・
ブニョ:にゃはははははは・・・こにゃろっ!こにゃろっ!
レオ:あぁっ・・・・あぁっ・・・・
止むことのない攻撃にレオの体はあの輝く深紅の肉体から震えるみすぼらしい白い体へと変えられてしまった。
一番最初に冷気に晒された両足はすでに自分のものではないかのような感覚に支配され、ブニョの液体に覆われた上半身や顔も氷の層に覆い尽くされていた。
地球を守ってきた不屈の戦士は氷に包まれ、成す術なく処刑されつつあったのだ。
震える以外の行動が取れず、縛られた両腕を体の前に出し、床に膝を着き動きを止めたレオを無理やり立たせ、身体処理室の中央にある寝台へと横倒しにした。
屈んだ姿勢のまま硬直する体をブニョが体が割れないように伸ばし、意に反して寝台に仰向けで寝る姿勢を強制されてしまった。
自由にならない両腕を腹部の上に乗せ、行儀よく寝台に寝ているレオに許された行動は小刻みに震えることだけだった。
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ブニョ:レオがコチン、コチンとはなっ!まぁぁ、安らかに眠りたまえっ!はぁ、はっくしょん!
さすがに長時間身体処理室にいたため、耐寒処理したブニョでも寒さが染み渡りくしゃみをしてしまった。
そのくしゃみの反動で人間の姿に化けていた変身が解け、本来の姿を晒してしまった。
ブニョ:ぶるるるっ・・・うふふふふふふふふふ・・・ふふふふふふふ・・・
ペタペタ・・・ペタペタ・・・
寝台に横たわる白い死刑囚を楽しそうに粘液に塗れた手のひらで触るブニョ。
あの美しかった赤い体は漏れなく白くなったため、今、レオの体で色がついているのは微かに光る瞳とエネルギーごと凍結しているカラータイマーの青だけだった。
レオの連れ込まれた「身体処理室」・・・この部屋の意味を思い知るのはここからだった。
シュルシュルシュル
レオ:・・・うっ・・・・(な、何を・・・・するんだ・・・)
ブラック指令:やれ、ブニョ!
ブニョの口から伸びる管は迷わずにレオの額にあるランプに接続された。
ランプを包み込み密着した。
エネルギーを奪い取るのかと思いきや、ブニョとブラック指令はエネルギーよりも重要なものを奪い取り始めたのだ。
ピカッ・・・・ビィィィィィィィ・・・・
レオ:・・・あぁっ・・・(まずい・・・・くそっ・・・・)
ブラック指令:よくやった、ブニョ!全てを晒し尽くすのだ!
ブニョが額のランプから吸いだしたのはエネルギーではなく、レオが今までに経験してきたもの・知識・記憶だった。
もちろん、その中には故郷の記憶、セブンから伝え聞いた光の国の話、宇宙を守る戦士達の情報などが含まれていた。
文字通り、全てが凍りついているレオにはどんなに抗おうにもブニョのメモリースキャンを防ぐ手段は何もなかった。
身体処理室の虚空に映し出されたレオの頭の中・・・ブラック指令はその全てを漏れなく記憶し宇宙掌握の作戦に役立てようと企んでいた。
もちろん、ウルトラキングから授かったレオブレスレットの秘密も暴かれてしまったのだ。
記憶を奪われるだけではなかった・・・。
レオ:・・・?!・・・はっ・・・あぁっ・・(な、なんだこれは・・・)
ブニョ:記憶をくれたお礼だ・・・味わうといい・・・ふっふっふっ・・・
ランプに接続された管を通りブニョに移動する光とは別に、暗く紫色の光が管を通りレオの額に降りていった。
その紫色の光はレオの額に降りると額全体に広がり浸透していった。
その時、レオに見せられていたのは正義の戦士としては屈辱的な映像だった。
幾多の敵から攻撃を受けるたびに快楽を感じる自分。
粘着液を浴びせられて自ら体を揉み解し喘ぐ自分。
敵に首を絞められ息を詰め、瀕死の状態にさえも気持ちよさを感じている自分。
そして、今現在、自分が置かれている状態・・・体を冷凍され、好き放題に体をいじられていることに感じている自分。
そんな記憶を植え込まれていたのだ。
いくら否定しようとも、昔からあった記憶として頭が認識しており、次々にブニョの作った擬似記憶が証拠として再生されて否定できなくなっていくのだった。
シュルルルルル・・・・
シュルシュルシュル・・・ピタッ!
次にブニョが狙ったのはレオの体に消費することなく残された膨大なエネルギーだったのだ。
額のランプに接続されていた管を外し、カラータイマーに再接続しエネルギーを奪い始めたのだ。
グイグイ、エネルギーを奪い取るブニョ。
やはり奪い取るだけではなく、管を通りブニョに移動する輝く光とは別に、レオに戻される漆黒のエネルギーがあった。
ブラック指令が円盤生物に与える暗黒のエネルギーを光のエネルギーと交換する形でレオの体に満たしていった。
レオ:・・んっ・・・はっ・・・(くそっ・・・頭がおかしくなりそうだ・・・・?!・・・・)
ブニョ:どうだ?レオ・・・体が火照ってきただろう?ふっふっふっ・・・ほら、もっと卑猥なイメージを浮かべろ・・・氷が解けて動けるぞ!
ブラック指令:意地悪を言うな、ブニョよ。正義の戦士であるレオがそんなことできるわけないだろう。はっはっはっ・・・
レオ:・・・あぁっ・・・・くっ・・・(くそっ・・体が溶けそうだ・・・・くそっ・・・)
フワァァァァァァ・・・・シュゥゥゥゥゥゥ・・・
ブラック指令:レオよ、無駄に快楽を感じない方がいいぞ!お前の体に秘められた力は快楽に合わせて漏れ出し、私達がいただく仕組みになっておる
ブニョ:お前に快楽の制御など出来るかな?ふっふっふっふっ・・
レオ:・・・はっ・・・あぁっ・・・(だ、ダメだ・・火照りを止められない・・・・ち、力が・・抜けていく・・・)
ブラック指令の言葉の通り、レオの体全体からあふれ出す光は一直線にブラック指令の手平に集まり始めた。
光の抜け出した場所では体の火照りにより表面を覆う氷を解かし元の深紅の皮膚を晒していた・・しかし、即座に冷気に体温を奪われ、再び白く封印されてしまうのであった。
このやりとりを体の随所で繰り返し、レオの体からは力は根こそぎ奪われ、ブラック指令の手のひらにはエネルギーが高密度に集まっていた。
レオ:・・・・・・(も、もう・・・だめだ・・・・お、終わりだ・・・・)
ブニョ:ふっふっふっ・・・仕上げだぁ・・・・レオぉ
ブラック指令:残りの処理はまかせたぞ、私は最終段階の準備を外でしておる、ブニョよ
ブニョ:お任せください・・・ご期待の状態に仕上げたいと思います
レオ:・・・・・・(これ以上、一体、何を・・・・・・)
ブラック指令はレオの力、記憶、エネルギーを手にして身体処理室を後にした。
全てを搾取されたレオにはブニョの言った「ご期待の状態」というのが想像出来なかった・・これ以上奪われるものは命しかない・・・。
ここで終われる・・・そう確信していた。
ペタペタ・・・ペタペタ・・・・
ブニョは粘り気のある青銅色の液体を手に纏わせて凍りついたレオの体を撫で回し始めた。
妖しい手つきで触れられた部分には粘液がこびりつき、永久に流れ落ちないのではないか?とさえ思われる速度でレオの体を包み込み床へと流れ落ちた。
両足の先から徐々に徐々に頭部に向かって粘液を纏わせていった。
ダラッ・・・ダラダラッ・・・・
流れ落ちはするものの、表面には分厚い液体の層が残り体を怪しげに汚していった。
レオ:・・あぁっ・・・うっ・・・・(な、なんだこれは・・・・・・も、もう・・・・・助け・・・て・・・)
ブニョ:ふっふっふっ・・・ここでフィニッシュだぁっ
顔を残し、全てが青銅色に汚し尽くされたレオ。
体から流れ落ちる粘液は寝台をつたい、床へと滴り落ちた。
ブニョの手は最期とばかりにレオの顔へと伸びた。
レオの顔をも例外なく青銅色の粘液に包み込まれ、これをもって全身漏れなく粘液を塗りこまれたこととなった。
粘液は極低温の中でも固まることもなく、乾くこともなく獲物を包み続けていた。
そして、レオの凍りついた口の辺りを押さえ、力を込めて完全解凍した
ブニョ:じゃあなぁっ、レオ・・・もう会うことはないだろう・・・
レオ:・・くそっ・・動けない・・・・?!・・・ぐっ・・ぐわぁぁぁぁぁぁぁ・・・・
レオの叫び声に振り向きもせずに身体処理室を出て行くブニョ。
空間の歪みを通りブラックスターの通常空間に戻ったところでブラック指令へと処理の終了を告げた。
ブラック指令:終わったのだな?ブニョよ
ブニョ:はい、完全な状態です、ブラック指令。お望みの状態に仕上がりました。
ブラック指令:そうか、ご苦労!では、空間を閉じるぞ!
ビリビリビリビリ・・・ギュルギュルギュルギュル・・・シュルルルルル・・・・・
カラン・・コロン・・・・
ブラック指令の両手から放たれた力に反応し、レオを残した空間は激しく歪み凝縮していった。
そして、渦巻きどんどん小さくなるその空間は瞬く間に小さなガラス球サイズに圧縮されてしまった。
床に転がったそのオーブを拾い上げ、常に持ち歩いているステッキの先に取り付けた。
そのオーブからはレオの叫び声、喘ぎ声が代わる代わる聞こえてきた・・・ブラック指令の顔は常に笑顔になっていたという。
レオは何を仕掛けられたのか?
それはとても残酷なものだった。
ブニョが最後にレオの体を青銅色の粘液で包み込んだのには2つの目的があった。
1つは、レオの折れかかっている正義の心を再生させて未来永劫、挫けることのない精神状態まで強制的に押し上げたのだ。
もう1つは、頭に植え付けられた卑猥な記憶とカラータイマーから注がれた暗黒のエネルギーで強制的に快楽に溺れる状態を強化させたのだ。
この2つの罠によりレオは時間と共に強化される地獄に堕とされたのだ。
否定できない記憶から快楽に溺れていく・・・気持ちよさを感じて体の中の毒素を強化する。
そして、快楽に負けたことに敗北感を感じ、強制的に維持させられている正義の心が自分を許さずに劣等感を感じる。
発生した劣等感にプラスしてさらなる卑猥な記憶で快楽の深みに嵌っていく・・・・終わることのない負の連鎖に組み込まれてしまったのだ・・・。
宇宙に進出したブラックスターの指揮官:ブラック指令のステッキからは止むことのないレオの声が響いていたという・・・。
ダダおじいちゃん:どうだい?
小ダダ:ブニョってすごいんだねぇ、おじいちゃん
ダダおじいちゃん:おじいちゃんと肩を並べる知将だったのかもしらないなぁ
小ダダ:僕もなれる?おじいちゃんとかブニョみたいな凄い宇宙人に
ダダおじいちゃん:なれるさ、おじいちゃんなんかよりもっと凄いダダの戦士になれる!
小ダダ:本当?嬉しい!また、お話聞かせてね、おじいちゃん
ダダおじいちゃん:そうか、そうか・・また、聞きにおいで!
小ダダ:はぁ~い
これは平和なダダの村での空想のお話・・・そう、空想の