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地底要塞

タイトル:地底要塞 

 ここは宇宙の果て・・辺境の惑星にあるのどかな村。
 どこもかしこも縞々模様の宇宙人:ダダが住む平和な星。
 今日もダダおじいちゃんにお話を聞かせてもらう時間が来ました。


小ダダ:ねぇ、ダダおじいちゃん。
ダダおじいちゃん:なんだい?
小ダダ:ウルトラマンエースってゾフィーに助けられたことがあるって本当?
ダダおじいちゃん:そうだなぁ・・・2回くらいあったかなぁ
小ダダ:2回もあるんだぁ
ダダおじいちゃん:あぁ、そうなんだよ。ウルトラ兄弟の長男だからねぇ、ゾフィーは
小ダダ:ゾフィーは凄いんだね
ダダおじいちゃん:そうだよ・・・彼は凄いんだ
小ダダ:ふ~ん。じゃあさぁ、もしもゾフィーがエースを助けなかったらどうなってたの?
ダダおじいちゃん:そうだねぇ・・・今日はそれをお話しようか
小ダダ:わぁ~い
ダダおじいちゃん:あれは初めてエースがゾフィーに助けを求めた時のこと。アリブンタとギロン人を追って地底に侵入したところから始まった・・・


 O型の女性ばかりが行方不明になり、その事件の主犯がギロン人とその配下・アリブンタであることがわかったのである。
 敵は地底にあり!
 その事実を握り、ギロン人とアリブンタを倒すため、北斗と南はエースに変身し、敵の待つ地底へと進んでいった。

 エースの降り立った地底空間は大きな空洞であり、不思議な雰囲気の漂う場所であった。

エース:どこだ!ギロン人。ここにいるのはわかっている!出て来い!
ギロン人:どこを見ている、ウルトラマンエース!わたしはここだ!
エース:現れたな、ギロン人!覚悟しろっ!

ギロン人


 目と鼻の先に突如として現れたギロン人に向け、エースは大きく振りかぶり必殺のメタリウム光線を放った。

ギロン人:(ふっ・・・たやすい・・・・)

ビィィィィィィィィィ ドカンッ!
ザワザザワザワ・・・・・

エース:な、何っ!

 メタリウム光線がギロン人に命中する・・・その瞬間、確かに目の前にいたギロン人に異変が生じた。
 灰色の体も、虫の様な顔も全てが影の様に黒く染まり煙の様に消えてしまったのだ。
 ギロン人に命中するはずの光線はそのまま通り過ぎ、背後にある壁に命中したのだった。

エース:くっ・・どこに逃げた!

ギィィィィィィィィィィィ

エース:何の音・・・・?!・・・・し、しまった・・・・
ギロン人:ふっはっはっはっはっ・・・仕掛けた罠にかかったな、ウルトラマンエース
エース:き、貴様・・・・

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

エース:な、なんだ、この煙は・・・
ギロン人:我々が地上を制圧するまでの間、そこで君が大人しく待っていられるように準備したのさ
エース:くっ・・・痺れ・・て・いく・・・・・
ギロン人:東京を壊滅させ、我々は地底に要塞を築く。人間どもには手出し出来まい
エース:・・・くっ・・・・・・ぐっ・・・・
ギロン人:ふっふっふ。脱出は不可能だ、ウルトラマンエース。そこで死ね
エース:む、無駄か・・・・このままではTACも東京も全滅してしまう・・・なんとかしなくては・・・・

 消えたギロン人を探すために場所を移動したエースは、まんまと罠にかかり棘付きの天井によって閉じ込められてしまった。
 棘が大きいために体を貫かれることはないが、その棘の隙間に体を固定され身動きが出来なくなってしまったのだ。
 指は動かせるのに腕は動かせない・・・足も頭も動かすことが出来ないのだ。

エース:な、なんとか・・・し・ない・・・・と・・・・

 動かせないからだ・・・徐々に体の自由が奪われていく中、兄弟に向けてウルトラサインを放つエース。

ビィィィィィィ・・・カシャン
ビリビリビリビリビリビリ

エース:ぐわぁぁぁぁぁぁ・・・・くっ・・・ウルトラ・・サインが・・・・・

 兄弟達へ助けを求める「SOS」のウルトラサイン。
 宇宙に向けて飛んでいくはずの光の文字は、ギロン人の仕掛けた2つ目の罠にかかり、日の目を見ることなく分解されてしまったのだ。
 それどころか、その罠の発動に合わせて棘に電流が走りエースを苦しめた。

エース:・・・だ・・ダメ・・・だ・・・・・・・・

 棘に電流が走り、閉じ込められた空間には体を痺れさせるガスが満たされ事態は最悪の展開を迎えていた。
 追加で加えられた電流の攻撃により、もう体の自由は全くなかった。
 動かす空間はあっても指一つ動かすことが出来なくなっていた。


 あれから、どれだけの時間が経っただろうか・・・・・
 地球での活動時間が限られているエースにはその3分に満たない時間さえも長い時間に感じられた。

バリバリ・・・・サァァァァァァァ

エース:・・・こ・・・れは・・・・?
ギロン人:生きているかね?ウルトラマンエース
エース:・・・くっ・・・・そ・・・・

 ついに東京もTACも壊滅させてこの地底要塞の主が戻ってきてしまった。
 体力もエネルギーも底を尽き、万策尽きた状態で再び敵と対峙してしまった。
 そんなエースの消えかけているカラータイマーに地上から漏れる一筋の光が注がれた。
 エネルギーが急速に回復していくものの電流やガスの効果で体は依然動かすことが出来ない状態だった。

ギロン人:どうやらエネルギーは元に戻ったようだな
エース:ひ、卑怯・・だぞ・・・・
ギロン人:卑怯で結構さ・・・君はこの地底要塞完成の鍵の1つなのだから
エース:・・・・鍵・・・?
ギロン人:あぁ・・・君がそうなるのも計画の一部さ・・・そうそう・・・
エース:・・・?!・・・・ぶ、分身・・・・
ギロン人:分身?いや、違うよ・・・さっきわたしが君の光線をかわしたトリックの正体はこれだよ
エース:・・・・?!・・・・・・

 エースを捕らえ、守護者がいない間に地上を制圧することの他に、地底にエースを閉じ込め続けるのも計画の一部だということを告げられるも、今の彼にはどうすることも出来ない。
 わずかにしか動かせない顔を動かし、目の前のギロン人と会話をするエース。彼の目に驚愕の光景が映った。
 目の前で突然、ギロン人が何人も何人も出現し始めたのだ。
  
 その後、ギロン人の合図と共に1人を残して他のギロン人が黒い影となり地面に溶けていったのだ。

ギロン人:これが正体さ・・・
エース:・・・・?!・・・・あ、蟻・・・・?
ギロン人:あぁ、そう、蟻だ。アリブンタの眷属が集合してわたしの姿を形作っていたのだ。
エース:・・・どこまでも・・・卑怯な・・・
ギロン人:これを見抜けなかった貴様の落ち度よな・・・どれ、子供達よ・・ご飯の時間だ・・・・
エース:・・・?!・・・わたしを・・・餌に・・・・

 ギロン人を形作っていた漆黒の影は動けないエースに襲い掛かったのだ。
 意思ある黒い液体と表現しても過言ではない動きを見せる蟻達は、エースの体を這い、隙間なく体に付着していった・・・カラータイマーを除いて。
 餌に群がる小さい悪魔達は付着した場所で光のエネルギーを吸い取り始めたのだ。

エース:力が・・・抜けて・・・いく・・・
ギロン人:君の体に溢れる力、無駄なく利用させてもらうとするよ
エース:こ、ここまでか・・・・・くそっ・・・・
ギロン人:ここまで?何を言っているんだ?君はこれからなんだよ・・・君の餌としての人生は・・・
エース:・・・?!・・・この・・太陽・・光は・その・・た・め・・・か・・・・・
ギロン人:いまさら気が付いても何もかもが遅い・・・ふっはっはっはっは・・・・・
エース:ぐっ・・・ぁぁぁぁぁん・・・・・んんっ・・・・・
ギロン人:さぁ、いくぞ、アリブンタ・・・・

 近くで黙して控えていた下部と共に餌と化したエースのもとを離れていくギロン人。
 残されたのは黒い塊にされ、エネルギーを無限に貪り食われるだけの存在になったエースと、光の国の戦士の力を奪い、成長し続ける悪魔達だけであった。
 この後、間もなくして、地上の兵器では全く歯が立たない巨大昆虫が地底より溢れ出し、全世界を制圧することとなった。
 その敵の中心地・・・地底要塞では微かな叫び声・・助けを求める哀れなヒーローの声が永劫木霊していたという・・・。



ダダおじいちゃん:どうだい?
小ダダ:エースは敵が消えるとそこに移動して探す癖があるんだね
ダダおじいちゃん:よく、気がついたねぇ。えらいえらい
小ダダ:ギロン人にできたんなら、おじいちゃんにはエース、敵わないね
ダダおじいちゃん:もちろんさ。おじいちゃんの宿敵はウルトラマンだけさ!!
小ダダ:また、お話聞かせてね♪
ダダおじいちゃん:あぁ、またおいで・・・


 これは平和なダダの村での空想のお話・・・そう、空想の
プロフィール

いぬいbまさる

Author:いぬいbまさる
どうも!いぬいBまさるです。
詳しいストライクゾーンなどは「敗北の味は密の味」にて

ここでは小説を掲載していこうと考えています。
図書館みたいになるといいなぁ~♪

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