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made in サロメ 4話

4話

 打開策の見つからないまま次第に体を支配されていくエース。
 地球が狙われているのがわかっても教えることも防ぐことも出来ない。
 今のエースに出来るのは大人しく体を改造されることだけだった。

 「続き」という言葉にエースの体は寝台に戻り仰向けで寝てしまうのだった。
 寝台の冷凍装置がOFFであろうと、拘束具がなかろうと・・・今のエースにはチャンスにはならなかった。
 「続き」と言ったサロメの手には2つの黒いものが握られていた。
 1つはカラータイマーに被せられ、1つは頭部のウルトラホールに嵌めこまれた黒い物質。
 ウルトラ戦士の胸に輝くカラータイマー・・そこに封印でもするように漆黒の金属が嵌めこまれたのだ。
 さらに、かつてゴルゴタでエースキラーを打ち破るため、放たれたスペースQ・・・その戦いでの勝利の鍵ともなったウルトラホールにもタイマーと同様の封印がされてしまっていた。

エース「・・?!・・な、何をした」
サロメ星人「いえねぇ、タイマーの封印は簡単ですよ。太陽光を浴びても正常にエネルギーが回復せず私たちの設計どおりにエネルギーが循環するんです。」
エース「・・?!・・そ、そんな・・・・」
サロメ星人「ウルトラホールは効果を書き換えました。あなたと対峙するウルトラ戦士から強制的にエネルギーを搾取するようにしたんです」
エース「(もし、救援に現れても・・・これじゃ・・・)」
 
 サロメ星人の改造により、エースの体は着々と悪に堕とされていた。
 太陽光を浴びてもメタリウムエネルギーにはならず、子孫を残すために使用され股間を封印する貞操帯に取り込まれてしまうように改造されてしまったのである。
 ウルトラホールは正義のためのものではなく、仲間からエネルギーを搾取し、貞操帯の餌にする魔の拷問器具となっていた。
 エースを助けに来たウルトラ戦士達はその姿に驚き、戸惑い、破壊を躊躇するのは自明だった・・・しかし、その迷う時間さえもサロメのしかける攻撃になってしまうのである。

エース「(1つだけある・・タイマーが封印された今、エネルギーが切れれば・・・)」
サロメ星人「どうせ、あなたのことだ・・エネルギー切れを考えているんでしょうが、それは無駄なこと」
エース「・・?!・・・な、何故、無駄だなどと・・・」
サロメ星人「言ったでしょう?わたしたちの設計どおりのエネルギーサイクルだと。正常じゃないエネルギーは作れるということなんですよ。」
エース「(まさか・・・死ぬことさえもできないのか・・)」
サロメ星人「わかりましたか?あなたがどういう状況か?さっ、最後の仕上げですよ」

 「最後」の言葉と共にサロメはエースの首にメスを振るった。

エース「んぐっ・・・・」
サロメ星人「・・・よしっ・・・これで完成だ。君の神経は全て掌握した。あとはこれをつけて完成だ」

 冷凍状態から脱した体はメスの痛みを覚え、エースを苦しめる。
 しかし、その痛みも突然、消えうせ何も感じなくなった。
 それもそのはず、首の手術でエースの全神経が掌握されてしまったのだ。
 痛みも感じず、自由に動けず・・・・まるでロボットのようにされてしまったのだ。
 そんな操り人形のエースの四肢の関節、首に漆黒の液体金属をコーティングしていくサロメ星人。
 柔軟な動きが出来るように伸び縮みするその金属は、カバーであると同時にサロメ星人からの遠隔操作シグナルをエースの体に伝える役割もあった。
 装着物が全て備わったのを確認すると、サロメ星人はエースの体に透明な液体でコーティングを行っていった。
 
エース「(・・・晴れて敵の僕になったわけだ・・・)」
サロメ星人「ふふふふははははははは・・・オリジナル、そうオリジナルだ・・・やっと本物を越えることが出来た!」

 残酷にも意識だけが残され、体は敵に掌握されたエースの瞳は淀んだ光に満たされていた。

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いぬいbまさる

Author:いぬいbまさる
どうも!いぬいBまさるです。
詳しいストライクゾーンなどは「敗北の味は密の味」にて

ここでは小説を掲載していこうと考えています。
図書館みたいになるといいなぁ~♪

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