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驕り 2話:裁き

第2話:裁き

 こんなやつには負けない・・・私はウルトラ兄弟なのだから

 この油断が取り返しの付かない事態を招いてしまったのだ。
 簡単に倒せる相手だと軽く見ていた相手:ダダに捕獲され一切の自由を奪われてしまったウルトラマン。
 今の彼に残された自由など何もない・・・後悔することだけであった。
 そんな彼をさらなる残酷な運命が手招きをしていた・・・・。


ウルトラマン:・・・・・・・(ん・・・こ、ここは・・・?)
ダダ:お目覚めかね?可愛そうなウルトラマン
ウルトラマン:・・・・・・・(そ、そうだ・・・わたしは・・・)
ダダ:君はまだ冷凍状態のままだ・・・意識だけを戻してあげたのだよ
ウルトラマン:・・・・・・・(くっ・・・これではウルトラサインも出せない・・)
ダダ:さぁ、これから大事な裁判の時間だ
ウルトラマン:・・・・・・・(裁判・・・・だと・・・・)
ダダ:さぞ驚いていることだろうな・・・君は裁かれるのだよ、ダダの法律でな
ウルトラマン:・・・・・・・(裁かれる・・・わたしが?・・・何故・・・)

 氷のオブジェに話しかけるダダの顔は前よりも邪悪さの増した笑みをたたえていた。
 時を止められた敗者の気持ちを見透かした様に・・・。
 笑いの止まらないダダと混乱するウルトラマン。
 そんな二人を乗せた移動する床が重々しい扉の前で止まった。


ザワザワザワ  ザワザワザワ

ウルトラマン:・・・・・・・(べ、弁護は誰が・・・・)
ダダ:さぁ・・・お裁きの時間だ、ウルトラマン・・・・

ギギィィィィィ・・・・

ダダ裁判長:静粛に!静粛にしないか!
ダダ:連行しました・・・こやつが罪人:ウルトラマンです
ウルトラマン:・・・・・・・(罪人だって?!・・・)
ダダ裁判長:では、裁判を始める。準備はいいかな?
ダダ:はい、準備、整っております
ウルトラマン:・・・・・・・(準備だって?弁護人がいないじゃないか!)
ダダ裁判長:この法廷では無言は肯定の証とする。これは絶対のルールである。よいな
ダダ:はい、もちろんでございます
ウルトラマン:・・・・・・・(そ、そんな・・・・私は冷凍状態なんだぞ・・・)
ダダ裁判長:よろしい、両者共に認めたことを確認した。では、ダダ656号よ、始めなさい
ダダ:はい。まずは、この罪人の罪状は3つです。
ウルトラマン:・・・・・・・(ど、どうにかしないと・・・)
ダダ:まずは、言わずと知れた人間標本作製の妨害です
ダダ裁判長:うむ、この説明は省略してよい
ダダ:ありがとうございます。もう1つは我々一族を過小評価したことです
ダダ裁判長:君が映像で報告したものだな
ウルトラマン:・・・・・・・(映像・・・?!・・・・ま、まさか・・・)
ダダ:はい、皆様、ご覧いただいていた通り・・こやつは我らを過小評価し、油断した結果がこれです
ダダ裁判長:まずは、ここまでのことに間違いはないかな?ウルトラマン
ウルトラマン:・・・・・・・(そ、そうだ・・テレパシーで・・・・ち、違います!異議あり!)
ダダ:(無駄なことを・・・ふっ)
ダダ裁判長:うむ、無言・・・肯定するのだな・・続きを始めろ、ダダ656号
ダダ:はい、残る罪は不法入国です
ウルトラマン:・・・・・・・(通じていない・・?!・・くそ・・これも計画のうちか・・・)
ダダ:これをご覧ください・・・

 ダダのペースで進む裁判・・・展開は悪化するばかりであった。
 そんな最悪な状況の中、ビデオ映像が流れ始めた・・・



ダダ:ウルトラマン、忠告する。これ以上移動すると不評入国になる
ウルトラマン:・・・・・・・・・
ダダ:ほぅ・・理解した上で進むのだな?
ウルトラマン:・・・・・・・・・
ダダ:手続きは必要ないと?そう言うんだな
ウルトラマン:・・・・・・・・・
ダダ:ダダ656号、ウルトラマンの意図的な不法入国を確認しました。拘束を続行します


ウルトラマン:・・・・・・・・(・・?!・・・・はめられた・・・・)
ダダ:これが証拠です
ダダ裁判長:なるほど・・・光の国の戦士ともなると大胆なことをするものだな
ウルトラマン:・・・・・・・・(くそっ・・・ただじゃおかないぞ、ダダ・・)
ダダ:私からのご報告は以上です
ダダ裁判長:罪人よ、最期に何かいいたいことはあるかね?
ウルトラマン:・・・・・・・・(白々しい・・・・なんてやつらだ・・・)
ダダ裁判長:無言・・・なるほど・・・判決を潔く受け入れると?
ウルトラマン:・・・・・・・・(ゾフィー達が助けに来たら覚えていろ!)
ダダ裁判長:よろしい・・・では判決を言い渡す・・・

inuisan_css08.jpg

 光の国や地球での裁判の風景とは異質なダダの星の裁判。
 氷像と化した光の国の戦士を裁くことを目的に、一方的な展開で進行していくこの儀式も終わりを迎えようとしていた・・・・正義の戦士としての終わりを告げることで。


ダダ裁判長:ウルトラマンへ有罪を言い渡す
ウルトラマン:・・・・・・・・(やはりな・・・・)
ダダ裁判長:標本作製妨害について、自身を標本とすることで償いなさい
ウルトラマン:・・・・・・・・(自身・・・?!・・・私が標本に?)
ダダ裁判長:不法入国に関しては金銭の支払いを求めるが、即座の支払いを命じる
ウルトラマン:・・・・・・・・(払えるわけがない・・・くそっ・・・)
ダダ裁判長:いい度胸だ・・背いた罰として君の力と記憶で支払ってもらおう
ウルトラマン:・・・・・・・・(最初からこれが狙いか・・・・・)
ダダ裁判長:最後に我らを冒涜した罪は君を永久に物として所有することで償ってもらう
ウルトラマン:・・・・・・・・(な、何っ?・・・・永久に・・・?)
ダダ:ありがとうございます
ダダ裁判長:それでは閉廷・・・即刻、この罪人を処刑するといい
ダダ:かしこまりました
ウルトラマン:・・・・・・・・(ま、待てっ・・・おいっ・・・・)

 3つの罪に問われ、全てで有罪を受けたウルトラマン。
 何から何まで計画通りに進んでいく最悪の事態は最早誰にも止めることはできなかった・・誰にも。

ダダ:いいことを教えてやろう・・
ウルトラマン:・・・・・・・・
ダダ:この裁判、ダダの星だけのものだと思っているだろう?
ウルトラマン:・・・・・・・・(どういう意味だ・・・・?)
ダダ:この裁判は宇宙の法律に則った正式な裁判だ・・・
ウルトラマン:・・・・・・・・(な、何っ!それじゃあ)
ダダ:お前は宇宙全てにおいて罪人となったのだよ
ウルトラマン:・・・・・・・・(これではゾフィーにも手が出せない・・・)
ダダ:それだけじゃない・・お前が永久に保有される決定もオフィシャルなんだよ
ウルトラマン:・・・・・・・・(・・なん・・・だって・・・・・・)
ダダ:お前がいくら待とうとも誰もお前を助けられないのさ・・ふはははは・・・

 処刑室へと移動する床でダダが囁いた衝撃の事実にウルトラマンの希望の光は一気に消え失せた。
 もう誰にも助けられない・・・誰にも。
 光の国の戦士として憧れられる存在だった自分が罪人として裁かれ、そして物としてダダに永久に所有されるのだ・・・永久に・・・。

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ドクターQ様

男性ヒーローのみを扱っておりますので
ご希望に添いかねます。申し訳ありません

八つ裂き光輪 ウルトラの母

ウルトラの母が、自ら放った八つ裂き光輪によって股間から真っ二つにされてしまうシーンがみたいです。
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いぬいbまさる

Author:いぬいbまさる
どうも!いぬいBまさるです。
詳しいストライクゾーンなどは「敗北の味は密の味」にて

ここでは小説を掲載していこうと考えています。
図書館みたいになるといいなぁ~♪

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