absorption 2話
2話
バルタンの実験により生を受けた「エヌピー」。
アメーザとブルトン、それにイフの融合生物である。
その姿は人型ではあるものの、全身が白いだけで何の起伏もない姿。
世に和をもたらす存在なのか、破滅を導く存在なのか・・・・それは誰にもわからなかった。
実験室から突然消えたエヌピーはバルタン星人のサンプル倉庫から1体だけ、サンプルを奪い姿を消していた・・・。
場所は変わって地球の衛星・月の近く。
宇宙の平和を維持するため、パトロールをしているウルトラマン。
彼が月面に降り立ち地球を眺めていると事件は起きた。
その瞬間は平和に輝く青い星の眺める穏やかな時を破り訪れた。
バリバリ・・・バリバリ・・・ガシャァァァァァァン
マン「な、何っ?!バキシムか!・・・・?!・・・な、なんだ、お前は・・・!」
エヌピー「・・・・・」
空間を割り現れた白い人型生物。
その出現方法はバキシムそのものだった。
ウルトラマンがバキシムかと身構えるのも無理はなかったことだったが、現れたのは彼の予想に反し見たこともない生物だった。
エヌピー「・・ヴヴ・・・ヴヴヴヴヴ・・・・・・」
マン「・・?!・・・くそっ、正体がわからないが、向かってくるなら容赦はしないぞ!」
うなり声をあげながらウルトラマンに向かって謎の生物が突進してくる。
敵なのか味方なのかを見極めたいと考えていたが、友好的ではないことがわかり、渋々戦闘態勢に移行していく。
片膝をつき必殺の八つ裂き光輪を放つ!
今まで幾多の敵を倒してきた自慢の技の1つだ。
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・・?!・・・・ヴ?・・・・・」
マン「よしっ!・・・・?!・・・な、なにっ?!・・・・」
わき目も振らず向かってくる生物にクリーンヒットした光の刃。
体を真っ二つにした・・・かに見えたのだが、体を切り裂いたそばから切断箇所が再生し再融合してしまったのだ。
目の前にいるのは幻影などはでなく間違いなく本体・・・効果がないのだ。
そればかりか・・・・
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・・!」
マン「・・?!・・・っ・・・くそっ、こいつ、まさか、カウンターをしてくるのか?」
体が再生した直後、首をかしげたかと思うと、2本の手から別々に八つ裂き光輪が放たれウルトラマンを襲っていく。
しかし、その狙いは甘く、避けることは難しくはなかったのだが、攻撃がカウンターされる・・・その可能性が次なる手を牽制していた。
マン「スペシウム光線は使えない・・・肉弾戦しか・・・ないのか?」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・ウル・・・トラ・・・マン・・・」
マン「・・?!・・・私の名前を?・・何故・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・・・」
八つ裂き光輪の乱れうちを止め、1度だけウルトラマンの名前を呼び動きを止める。
名前を呼ばれたことで動揺するウルトラマン。
動きを止めた獲物とは対称的により激しく動き始める白い化け物。
体中のいたるところから自らの肉片を飛ばし始める。
マン「な、なんだ・・これは・・・くそっ、避けきれない・・・」
両手で顔をガードしつつ迫り来る肉片を避けようとするが手数が多いために数発、体にヒットしていく。
脚に腕に胸に・・・場所を選ばずに確実に着弾していく肉片。
体に着弾すると意思があるように張り付いて流れ落ちることも吹き飛ぶこともなかった。
マン「くそっ・・・こ、このままではまずいな・・・」
徐々に体の動きが鈍くなっていくウルトラマン。
肉片に包まれ始めた場所の感覚が薄れ、なくなっていくのがわかった。
これを一種の毒と考えたウルトラマンは打開策を考えながらガードを続けていく・・・。
マン「はぁ・・はぁ・・・ど、どういうことだ・・・毒は防いでいたはずなのに・・・・か、体が・・・・」
体にエネルギーを漲らせ外部からの毒の侵入を防御していたはずだった。
しかし、瞬く間に体の自由が利かなくなってしまったのである。
両膝をつき、両手をつき・・・肉片にまみれ、顔以外が白い塊に覆われつくした体を前後させ呼吸が荒くなるウルトラマン。
ウルトラマンに命中しなかった肉片が本体に還り、幾分か細くなってしまったがゆらりゆらりと動けなくなった獲物の元へと近づいてくる。
マン「(ウルトラサインも出せない・・・・万事休すか・・・)」
エヌピー「ヴヴヴヴヴ・・・ウル・・・トラ・・・マン・・・・オマエモ・・・・イッショニ」
マン「・・?!・・・だ、誰だ、お前は・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・」
謎のメッセージを言い放つとその両手で優しくウルトラマンの両頬を包み込む。
その腕からは液体が流れるように頬から顔へと肉片が流れ込み、顔を包んでいく。
マン「うっ・・んぐっ・・やめ・・・ろっ・・・やめる・・・んだ・・・・・・んぐぐぐっ・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・」
マン「んんっ・・・んっ・・・・・・んっ・・・・っ・・・・・・」
顔が覆われ、全身が肉片に覆われてからしばらくの間は最後まで諦めずに抵抗していたウルトラマンだったが、次第に動きが弱まり、ついには動かなくなってしまった。
動かないウルトラマンを抱きしめるようにエヌピーが覆いかぶさると体が融合し1つになっていく。
再び人型に戻ると、その胸にはカラータイマーが1つ輝いていた。
バルタンの実験により生を受けた「エヌピー」。
アメーザとブルトン、それにイフの融合生物である。
その姿は人型ではあるものの、全身が白いだけで何の起伏もない姿。
世に和をもたらす存在なのか、破滅を導く存在なのか・・・・それは誰にもわからなかった。
実験室から突然消えたエヌピーはバルタン星人のサンプル倉庫から1体だけ、サンプルを奪い姿を消していた・・・。
場所は変わって地球の衛星・月の近く。
宇宙の平和を維持するため、パトロールをしているウルトラマン。
彼が月面に降り立ち地球を眺めていると事件は起きた。
その瞬間は平和に輝く青い星の眺める穏やかな時を破り訪れた。
バリバリ・・・バリバリ・・・ガシャァァァァァァン
マン「な、何っ?!バキシムか!・・・・?!・・・な、なんだ、お前は・・・!」
エヌピー「・・・・・」
空間を割り現れた白い人型生物。
その出現方法はバキシムそのものだった。
ウルトラマンがバキシムかと身構えるのも無理はなかったことだったが、現れたのは彼の予想に反し見たこともない生物だった。
エヌピー「・・ヴヴ・・・ヴヴヴヴヴ・・・・・・」
マン「・・?!・・・くそっ、正体がわからないが、向かってくるなら容赦はしないぞ!」
うなり声をあげながらウルトラマンに向かって謎の生物が突進してくる。
敵なのか味方なのかを見極めたいと考えていたが、友好的ではないことがわかり、渋々戦闘態勢に移行していく。
片膝をつき必殺の八つ裂き光輪を放つ!
今まで幾多の敵を倒してきた自慢の技の1つだ。
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・・?!・・・・ヴ?・・・・・」
マン「よしっ!・・・・?!・・・な、なにっ?!・・・・」
わき目も振らず向かってくる生物にクリーンヒットした光の刃。
体を真っ二つにした・・・かに見えたのだが、体を切り裂いたそばから切断箇所が再生し再融合してしまったのだ。
目の前にいるのは幻影などはでなく間違いなく本体・・・効果がないのだ。
そればかりか・・・・
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・・!」
マン「・・?!・・・っ・・・くそっ、こいつ、まさか、カウンターをしてくるのか?」
体が再生した直後、首をかしげたかと思うと、2本の手から別々に八つ裂き光輪が放たれウルトラマンを襲っていく。
しかし、その狙いは甘く、避けることは難しくはなかったのだが、攻撃がカウンターされる・・・その可能性が次なる手を牽制していた。
マン「スペシウム光線は使えない・・・肉弾戦しか・・・ないのか?」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴ・・・・ウル・・・トラ・・・マン・・・」
マン「・・?!・・・私の名前を?・・何故・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・・・」
八つ裂き光輪の乱れうちを止め、1度だけウルトラマンの名前を呼び動きを止める。
名前を呼ばれたことで動揺するウルトラマン。
動きを止めた獲物とは対称的により激しく動き始める白い化け物。
体中のいたるところから自らの肉片を飛ばし始める。
マン「な、なんだ・・これは・・・くそっ、避けきれない・・・」
両手で顔をガードしつつ迫り来る肉片を避けようとするが手数が多いために数発、体にヒットしていく。
脚に腕に胸に・・・場所を選ばずに確実に着弾していく肉片。
体に着弾すると意思があるように張り付いて流れ落ちることも吹き飛ぶこともなかった。
マン「くそっ・・・こ、このままではまずいな・・・」
徐々に体の動きが鈍くなっていくウルトラマン。
肉片に包まれ始めた場所の感覚が薄れ、なくなっていくのがわかった。
これを一種の毒と考えたウルトラマンは打開策を考えながらガードを続けていく・・・。
マン「はぁ・・はぁ・・・ど、どういうことだ・・・毒は防いでいたはずなのに・・・・か、体が・・・・」
体にエネルギーを漲らせ外部からの毒の侵入を防御していたはずだった。
しかし、瞬く間に体の自由が利かなくなってしまったのである。
両膝をつき、両手をつき・・・肉片にまみれ、顔以外が白い塊に覆われつくした体を前後させ呼吸が荒くなるウルトラマン。
ウルトラマンに命中しなかった肉片が本体に還り、幾分か細くなってしまったがゆらりゆらりと動けなくなった獲物の元へと近づいてくる。
マン「(ウルトラサインも出せない・・・・万事休すか・・・)」
エヌピー「ヴヴヴヴヴ・・・ウル・・・トラ・・・マン・・・・オマエモ・・・・イッショニ」
マン「・・?!・・・だ、誰だ、お前は・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・」
謎のメッセージを言い放つとその両手で優しくウルトラマンの両頬を包み込む。
その腕からは液体が流れるように頬から顔へと肉片が流れ込み、顔を包んでいく。
マン「うっ・・んぐっ・・やめ・・・ろっ・・・やめる・・・んだ・・・・・・んぐぐぐっ・・・」
エヌピー「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ・・・」
マン「んんっ・・・んっ・・・・・・んっ・・・・っ・・・・・・」
顔が覆われ、全身が肉片に覆われてからしばらくの間は最後まで諦めずに抵抗していたウルトラマンだったが、次第に動きが弱まり、ついには動かなくなってしまった。
動かないウルトラマンを抱きしめるようにエヌピーが覆いかぶさると体が融合し1つになっていく。
再び人型に戻ると、その胸にはカラータイマーが1つ輝いていた。